今日の格言(心の強さ)
私たちの役目は、子供たちを残酷で無慈悲な世界に立ち向かえるように鍛え上げることではなく、少しずつでも残酷さや無慈悲さを軽減させることができる人間に育てることである。
段々と学力だけでは生き残れない世の中になってきて、それを社会全体で感じられるようになってくると、
『こんな世の中でも生き残れる強い子になってほしい』
という願いを持つ親も増えてきました。
そしてその願いをもとに、家庭で子供を厳しく指導したり、悲しんだり卑屈になる態度に対して『メソメソするな!』という態度をとったりと、段々と子供の心を壊してしまうケースも頻繁に耳にします。
それでは、強い子どころか、自分より弱い立場の人間を見下したり攻撃したりする人間に育てあげてしまう、本末転倒な結果を招くことになってしまいます。
精神科医の先生の話によると、以前は鬱病で診察する患者さんの傾向として、真面目で自責の念が強いが故に自分を追い詰めてしまう人が圧倒的に多かったのが、最近では、他責-つまり、自分の思い通りにいかないことを他人のせいにして病む人が増えているとのと。(カグシュン先生のVoicyより)
強い心を持つ人間になってほしいという願いが不健康な形で子供に伝達されると(勉強の過度な強要、友達との仲違いに過度に親が干渉するなど)、自分の行動に責任を持てない子に育ってしまいます。
英語のhelicopter parent は日本語にもなっていますが、ヘリコプターの様にずっと子供の頭上をついて回って干渉する親のことです。
私が子供だったらですが、これはめちゃくちゃ嫌です😂
自分の言動に責任を持てる子になるには、1人で歩む練習が必要です。
子供が決めた事の中にはもちろん大人の目から見てどう考えても失敗するだろうと思うこともあります。
それでもチャレンジさせてあげられる事(身体的危険がない)は、失敗の可能性が高くても、やらせてあげて、失敗した時でも『ほらね』ではなく、その時の子どもの感情や感想を受け止めてあげる、それでいいと思います。
自分の言動に責任を持てるようになるにはもちろん時間がかかります。
それを温かく見守り、許し、サポートする姿勢の中で、子供は他者を受け入れ、優しい世界にしたい、そのために自分に何が出来るか、色々なことを『自分ごと』として捉えるようになっていくのだと思います。
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